言葉を封印されてしまった少女の言葉を取り戻す物語『心が叫びたがってるんだ。』

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自分の言葉のせいで家族がバラバラになってしまったことで言葉は人を傷つけてしまうことを知った少女。そんな傷ついた彼女の前に、突如“玉子の妖精”が現れます。そしてたまごの妖精は彼女に、言葉を発するとお腹が痛くなる呪いをかけ、言葉を封じてしまいます。そして時は経ち、言葉を発せない少女の高校生活から物語が始まります。

いや～初っ端から中々にキツイ、というか悲しい気持ちに落としてくる展開。正直この子に滅茶苦茶同情してしまいました。

「家族がバラバラになったの彼女のせいじゃないじゃん！」「悪いのは不倫した父親。もしくはその原因を作った母親、両親の問題では！？」「なんで子供の彼女が悪いみたいになってんの？」と画面の前でツッコミを入れていました。ただ子供だった成瀬 順にとっては自分が話さなければ…2人は離婚しなかったのに。というトラウマを生んでしまった事件。

こんな問題を抱えた成瀬 順ですが、他にもあと3人、心のうちに秘めた感情を抱えている人物がいます。

中学生の頃に自身の教育方針を巡って両親が対立し離婚していた。坂上 拓実（さかがみ たくみ）

拓実と中学校が同じで、その頃に付き合っていたがまわりが茶化すことで関係がうやむやになってしまった仁藤 菜月（にとう なつき）

野球部の元エースで自身は右肘を痛めたことで、甲子園出場まであと一歩という所でチーム敗退させてしまった田崎 大樹（たさき だいき）

この作品はそんな自分が本当に言いたいこと、伝えたいこと、でも言ったら嫌われてしまうかも…といったごく当たり前の感情をもった4人の高校生が自分の気持ちをぶつける物語です。相手に気持ちを伝えたい。でも伝えられない。言いたい。でも言えない。そんな胸がムズムズする物語。そしてホロリと泣けて感動できた作品。

これ学生の時見てたらまた違った感想を抱けてるんだろうな…とちょっとだけ学生の頃に見たかったと思ってしまった作品でした。自分の気持ちを人に言えない。言いたくても話せない。そんな人は是非見てもらいたい作品です。きっと何か自分に必要なことを感じることができると思います